イルカ日記 Month: 3月 2018

さぶたいとる

2018年3月31日(土曜日)

ささいなことまで気になるんです、取り越し苦労?プロゲステロンの巻

ナミとニーハ、妊娠中も健康状態を知るために血液検査を定期的にしています。

さて結果は?

 

基本的には健康なのですが・・・気になることが。

 

ナミは3月19日の検査でプロゲステロンが低めです。

1週間後の再検査で上昇傾向だったのでちょっと安心。

 

プロゲステロンは妊娠を維持するために必要なホルモンで、卵巣や胎盤から分泌されます。低くなりすぎると、流産の可能性も。プロゲステロンが低くなると、人間の場合は、薬を使って治療を開始することがあります。

 

ナミとナミの胎子は大丈夫かな?

何か出来ることはないだろうか?

 

海きららは心配性なんです。

不安と心配を前に進む力に変えて行動に移しましょう!

 

ということで、またまた調べまくってみました。

 

海きららにある分厚い英語の専門書によると、妊娠中のイルカのプロゲステロンの正常値が書いてあるものの、びっくりするぐらい幅が広すぎて参考になりません。

 

他の水族館にきいてみると、

低くても正常に出産した例もあり、

一方で、流産したイルカのプロゲステロン値が低くかった例もあり、

結局よくわからない。

もちろん、妊娠中のプロゲステロンが低下しても投薬や治療の実績はありませんでした。

海外も含め、プロゲステロンの値が低くても、放置するのが一般的なようです。

 

「リスクの少ない薬なら、念のため投薬しておくっていうのはどうかな?(トレーナー)」

「もうちょっと調べてみるからちょっとまってちょうだい(獣医)」

 

的なやりとりがあって数日後、獣医がイルカの治療例の論文を探し出してきました。

さすが獣医!

ボーっとしてるように見えますが?やるときはやります、しつこいです!

 

論文によりますと、

プロゲステロン値が低くて妊娠維持がもう無理って判断した個体に、ホルモン製剤を投与したところ、妊娠は維持できたけど、出産時に問題発生、結局うまくいかなかったとのこと。

子供が大きくなりすぎて母体が危険な状態になった例もあり、簡単に使用できないことがわかりました。

 

ということで、今回はそこまで低下しているわけではないので、なにもせず様子を見ることになりました。

論文を見つけたことで、どうしてもプロゲステロン値が低くなった時にとることの出来る選択肢は増えました。

 

 

*一方で、これまでの話を総合すると

「そもそもプロゲステロン調べる意味無いじゃん!」

っていう突っ込みされそうですが、

データ集めることにも大きな意味があるんです、解明されてないことが多いんです、データの蓄積が今後に役立つんです。

 

 

検査の値ひとつで右往左往しているスタッフと対照的に、今日も自由なナミなのでした。

 

 

2018年3月25日(日曜日)

妊娠日記ニュース:「プレッシャーがすごかった」トレーナーが激白 イルカの人工授精報告会開催

 

人工授精での妊娠に成功した海きららイルカAIプロジェクトチームは22日、神戸市須磨区にある須磨海浜水族園で報告会を開催した。

 

三重大学、岐阜大学、南知多ビーチランド、須磨海浜水族園、海きららから計14名が参加し、それぞれの水族館と大学が分担したパートについて報告を行った。報告会は4時間を越えるものとなり、難しい内容ではあったが、糖分の多い差し入れの効果もあり、誰一人居眠りもせず、真剣な眼差しで報告に耳を傾けていた。

 

人工授精の中心的役割を果たした海きららの発表については、収集したデータは多いが、分析や解析もなされていない大量のデータを羅列しただけの「全くまとまりのないもの」に留まった。海きららの発表はわかりにくく、発表時間も大幅にオーバーしたものの、参加者全員が許容範囲の広い大人であったことが幸いし、批判の声は聞こえてこなかった。

 

報告会終了後、一部参加者は

「海きららから精子を送れとのプレッシャーが大きかった(精子採取担当者)」

「いやいや、排卵日推定のプレッシャーの方が大きかった(海きらら獣医)」

などと口論?になる場面もあり、チームワークの良さを垣間見ることが出来た。

 

人工授精成功の一番のポイントは何かとの質問に、プロジェクトリーダーは

「多くの人の協力、本当に感謝している」

と回答した。また

「今回の成功が日本国内のイルカの繁殖に貢献できれば良いと思う」

と感想を述べた。

 

プロジェクトチームは今後データの整理と解析を行い、学会発表を目指すとのこと。

 

( ̄ー ̄)ニヤリ

 

 

 

2018年3月17日(土曜日)

プレママイルカの運動について

野生下の妊娠イルカ、運動量はどのくらいなのでしょうか?

 

イルカの妊娠期間は1年間。

妊娠したイルカも群れのなかで、他の個体と一緒に広い海を長距離泳ぎます。

妊娠したイルカが特別に餌を捕まえることが楽になるわけでもなく、

全速力で餌を追いかけないと餌にありつけません。

攻撃してくるサメなどと戦わなければならない場面もあることでしょう、厳しい世界です。

 

想像ですが、

野生下では、妊娠個体でも運動量が大きく変らないんじゃないかなー。

 

野生のイルカの妊娠個体の運動量や行動変化について詳しく調べた資料は見つかりませんでした(海きらら調べ)。

 

水族館では出産までの間、どのような種目をどのくらいすればよいのか?

これも出産経験のある他の水族館に聞いてみました。

困ったときにはすぐに他の水族館を頼りましょう、どこの水族館も皆さん優しいです、感謝!

明確に、これをやめれば安心とか、これは絶対にやっちゃダメとか、そういったことは無いようですが、胎子の成長にあわせて、お腹に負担のかかる種目は避けているようです。

 

参考にさせていただきましょう!

ということで、お腹や体の横から着水する種目や身体を急激にひねる種目は控えめに。

くるくる回って、体の横から着水するスピンジャンプは中止です。

頭から着水する種目は大丈夫そうですが、念のため、フロントフリップ(前方宙返り)とバックフリップ(後方宙返り)も、出産が近づいてきたら中止する予定です。

ストレートジャンプは全く問題なさそう、良い運動になりそうなので、出来るだけ続けます。

あとは、ナミとニーハに選んでもらうということで。

イルカが嫌がるときには種目を中止してます、安心してください。

 

イルカが種目を選んでいる場面をご紹介します。

 

バックフリップはイヤ、フロントフリップがしたいナミ

 

 

でも、このシステム、

トレーナーとしては、

 

すっごい困るんですけど。

 

でも・・・無理はさせません、

 

イルカが良ければいいんです

 

 

2018年3月12日(月曜日)

心臓もしっかり動いてます

ナミとニーハの胎子、順調に成長しています。

 

まずはナミから。

 

 

なんとなくイルカの形になってきました。

右が頭、左が尾ビレです。

もぞもぞ動いてますね。

エコーを当てた最初の方が動きます、音が聞こえているのでしょうか?

羊水もたっぷりで、順調のようです。

 

つづいてニーハ。

 

 

右が頭、左が尾ビレ側。

背骨がしっかり見えています。

青い丸の部分が心臓です、心臓が動いているのも良く見えます

 

 

 

海きらら獣医は

「ニーハの胎子、心臓の動きもしっかり見えました!」

と、喜んでいました。

 

が、

 

以前、心臓の動をカラードップラーで見るって言ってなかったか?獣医さん!

いいのか?それで。

あれだけカラードップラーで見たいって言ってたのに。

本当にいいのかーー。

中途半端なカラードップラー、見えなかったカラードップラー、再挑戦しないのか?

このままで良いのかーーー。

 

心臓の動きが見えて、

胎子が元気なので

もうどうでも良くなっている名獣医なのでした。