イルカ日記

さぶたいとる

2018年1月3日(水曜日)

事の始まり・・・(妊娠までのストーリー①)

1年の始まりということで、そもそもなぜイルカの人工授精に取り組むことになったのか。

 

イルカの導入(イルカの飼育頭数を増やすこと)について本格的に議論を開始したのは平成28年です。

 

イルカを導入する方法は3つ。

 

・和歌山県太地からイルカを購入する

・他園館から購入や借り受けを行う

・繁殖する

 

それぞれにメリット、デメリットがあり、どれで行くか、非常に悩ましいところでした。

 

海きららでのイルカ飼育方針は、

「イルカにとって楽しい時間をつくり、海きららをイルカにとって楽しい場所にする」

イベントやショーを組み立てるときも、やろうとしている企画が「イルカにとって楽しいものなのか」を意識しています。

 

イルカの導入についても、今飼育しているナミとニーハにとって一番良い方法を選択しよう!

 

人間側の勝手な考えではありますが、

動物は、交尾し、出産し、子育てをしたいという欲求があるのではないか。

ナミとニーハも本当は子育てしたいのではないか。

であれば、ナミとニーハに子育てさせてあげたい!

 

ということで、繁殖を第一選択とすることになりました。

しかし、協議の結果諸事情から、繁殖に挑戦できるのは平成29年度だけ。

平成30年3月末までに繁殖の目処が立たなければ、太地町から購入する。

 

繁殖には自然繁殖と人工授精があります。

まずは、自然繁殖を試し、ダメだった時には人工授精にチャレンジ、という方針です。

 

 

イルカの繁殖は非常に難しいんです。

流産や死産が多く、出産までたどり着いたとしても、育児放棄や授乳失敗、仔の感染症など多くの難関が待ち受けています。ましてや人工授精となると、受精・妊娠する確率もかなり低くなります。人工授精で妊娠し出産に成功しているのは日本で2例のみ、高度な技術を必要とします。

 

それでも繁殖を選択したのは、

繁殖がナミとニーハにとって一番良いと判断したからです。

やるからには、なんとしても繁殖させたい。

 

 

タイミングを同じくして、イルカプールの内側の塗装が劣化してきており、塗り直しが必要でした。プール塗装のためにはナミとニーハを一時的に搬出する必要があります。繁殖能力のある雄イルカを飼育している施設にナミとニーハを輸送し、自然繁殖をねらい、その間にプールの塗装工事も行うことに。

 

条件に合う施設が、大分県にある「つくみイルカ島」でした。

そこで、ナミとニーハを大分県の「つくみイルカ島」まで輸送することにしました。

 

続く・・・。

2018年1月1日(月曜日)

「赤ちゃん最新情報」コーナー!設置

皆さん、明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

イルカ達にとって、良い年になればと思っています。

 

早速ですが、イルカを観察できるアクリル面の横に「赤ちゃん最新情報」コーナーを設置しました。フェルトの切り文字を使った力作です。

 

赤ちゃんの成長やニーハの様子など、最新の情報を随時更新していきます。

 

 

 

*プリントアウトしたあとで、一箇所文字の間違いに気づいちゃいました。仕方ないので、切り貼りで修正しました。さて、間違えたのはどこでしょうか?海きららへ来て、修正箇所をさがしてみよう!

2017年12月30日(土曜日)

ハズバンでエコー!

今日のニーハ!

 

今日はハズバンダリーでのエコー検査について。

 

エコー検査は、イルカに協力してもらって行っています。

動物に協力してもらって行うことを、業界ではハズバンダリーと言います。

略してハズバン。

 

「ハズバンで○○したよ」

 

こんな感じで使います。

○○には、採血、採便、採尿、内視鏡、筋注、エコーなどの言葉が入ります。

 

ハズバンダリーで出来ないときには、しかたないので力ずくでイルカを捕まえます。イルカは力が強く、動きも早いため、捕まえるのに一苦労します。

イルカの尾ビレは力強く、思いっきり暴れると、尾ビレひと振りで3人ぐらい一気に吹っ飛ばされます。

 

ハズバンダリーは、動物に負担がかからず、少ない人手で、短時間に実施できるとっても良い方法なのですが、もちろん最初から出来るわけは無く、事前のトレーニングが必要です。

特に動物にとって嫌なことであれば、高いトレーニング技術が必要になってきます。

 

エコー検査のトレーニングも、事前に十分練習しました。

それでもニーハはエコー検査が苦手。

 

ニーハは

エコーのプローブ(身体に当てる部分)が身体に当たっても大丈夫。

プローブから超音波が出ると、ちょっとイヤ。

超音波が胎子にあたるとイヤイヤ、ニーハが動くので獣医さんは検査できません(絶対にイヤなわけではないようです)。

 

胎子が超音波に反応しているのでしょうか。

実は妊娠前も卵巣に超音波があたるとイヤイヤしてました、ほかの場所は大丈夫なのに。

(なぜか、獣医さんが見たいところに当たった瞬間動きます)

 

トレーナーはイルカが嫌がるのを力ずくで掴んではいません。

イルカは逃げようと思えばすぐに逃げられる状態で、手は添えている感じです。

イヤなときは、徐々に体に力が入って、写真のように体勢がS字に曲がってきます。

 

もっとイヤになると、頭が沈んで、鼻から音を出し、口が開いてきます。

イルカが嫌がるときには、そっと放します(業界ではこれをリリースと言います)。

 

しかし、これではいつまでたっても出来るようにはなりません。

簡単なことからスタートして、前より少しでも出来たときにほめてあげる、これを繰返すとすこしずつ我慢できるようになります。

難しいのは、イルカに何を求めるか、そして前よりも出来たと判断する基準です。

何度繰返してもほめてもらえなければ、イルカは人と関わることが嫌いになってしまいます。

かといって、出来てもいないのに、ほめていれば、いつまでたっても出来るようにはなりません。

ハズバンダリーのトレーニングは、とーーーーーっても難しいんです。

 

ニーハは、採血、採尿、採便、呼気採取、エコー検査、胃液採取がハズバンダリーで出来ます。ちなみに一番嫌いなのは、採血でーす。

 

今日の胎子

2017年12月28日(木曜日)

イルカの妊娠日記はじめました!

皆さんこんにちは、イルカ担当masaぷーです。

 

海きららで暮らしているハンドウイルカ、ニーハが妊娠しました!

 

ということで、特別に妊娠日記のページを作ってもらっちゃいました。

胎子の成長の様子やイルカの人工授精、イルカチームの取り組みなどの情報を発信していきます。無事出産して成長するか、感動とドキドキの毎日を皆様と一緒に体感していければと思っております。

イルカの人工授精、海きららではもちろん初めての試みで、ほとんど手探り状態でした。なんとか妊娠までたどり着くことが出来たのは、三重大学、岐阜大学、南知多ビーチランド、須磨海浜水族園の協力があったからです。どんな感じで挑戦してきたかについても追々ご紹介していきます。

 

早速ですが12/25のニーハの胎子の様子、エコー画像です。

 

 

 

動く様子も、かなり元気です!

 

 

ちなみに、ニーハはエコーあてられるのがあまり好きではありません。

特に胎子にエコーがあたるとイヤイヤします。

2017年12月22日(金曜日)

おめでとう!ニーハ!!人工授精で妊娠しました!

当館で飼育しているハンドウイルカのニーハが人工授精により妊娠いたしました。
詳しくは、以下のプレスリリースをご覧ください。

■人工授精での妊娠について
プレスリリース_妊娠のお知らせ/PDF

また、当館のこれまでのハンドウイルカの自然繁殖及び人工授精への取り組みについては、以下のとおりです。

■自然繁殖への取り組み
プレスリリース_自然繁殖の妊娠結果/PDF

■人工授精への取り組み
プレスリリース_人工授精への取り組み/PDF